こんにちは!ルカススタッフのSumie☆です。
今回ご紹介するのは、ユダヤ教の「安息日」。
簡単に言えば日本人の休日に似ていますが、安息日はただの休日とは少し異なる点があります。
最近、家族や大切な人との距離感に悩んでいるという方がいたら、何かのヒントになるかもしれません。
ぜひご一読ください。
安息日とは?
安息日(あんそくにち)とは、ユダヤ教における休日のこと。
ユダヤ教では、金曜の日没から土曜の日没までを安息日とし、労働や作業を禁止しています。
その由来は旧約聖書の「創世記」。
『こうして天と地、その万物は完成された。神は七日目にその仕事を完成された。すなわち、そのすべての仕事を終え、七日目に休まれた。神はその日を祝福し、これを聖別された。』
簡単に要約すると、「神は世界を作るために6日間働き、7日目にお休みされた。その日を聖別し、聖なる日とした。」となります。
つまり、6日間は労働や作業に時間を費やし、7日目にはそれらを一切禁止し、休むのが安息日。
実際、ユダヤ教圏内では安息日に入ると、公共交通機関がストップし、レストランやスーパーなども全てクローズ。市街地を除き、街中はしんと静まり返ります。
その他、火や電気を使うのもNG。料理や掃除もしません。
普段している作業をお休みし、「ただある」こと「いまある命」「家族とのつながり」に感謝をするのが安息日の特徴と言えるでしょう。
安息日の過ごし方
ユダヤ教徒は、正統派(熱心な信者)と世俗派(宗教にこだわらない信者)に分かれます。
【正統派の過ごし方】
その教えを忠実に守り、安息日を過ごします。一切の労働、作業、家事を休むため、安息日に入る前に買い物や食事の準備も済ませます。また、スマホやパソコンも使わないため、人と会う約束も事前に済ませます。
準備がととのった後は、聖日を祝福するための白い服を着て、始まりの祈りを捧げます。これは女性の役目。お祈りとともにろうそくを灯すと、安息日の始まりです。
金曜の夜は家族と食事を楽しみ、土曜はお祈りや、聖書を読み、お散歩をするのが一般的だそうです。
【世俗派の過ごし方】
一方、世俗派にとっての安息日は異なります。
電気も車も使い、夜遅くまでお酒を飲みながら遊ぶ人もいるそうです。スーパーや公共交通機関は別として、世俗派の人々のためにクラブやバー、カフェなどの交友の場はオープンしているとのこと。金曜の夜はそうした場で友人と楽しみ、土曜は家族と集まって静かな時間を楽しむそうです。
労働は「神の創造」
安息日を語る上で、6日間の労働は欠かせない時間です。旧約聖書の「創世記」の名からわかるように、神は「世界を創る」ために休むことなく6日間働きました。
その間、愛する人との接点はなかったか、もしくは少なかったかもしれません。ただひたすらに「創造」を続けたのです。
ちなみに創造とは、
「新しいものを初めてつくり出すこと。神が宇宙、万物をつくること」(goo辞書)とされています。
言い換えれば、今ここにないものを生み出すのが創造。
実際に私たちは、この創造をごく当たり前に行っています。
家族のための料理や買い物。
生徒のための授業やその準備。
庭の草むしりや、ペンキ塗り。
子どものためのお弁当づくりや、貯蓄。
挙げればきりがないほどです。
そしてこれら創造の上に、私たちは生きることができています。
なんのためにこんなことを…?と思うような些細なことが日常には多いかもしれませんか、そのどれも誰かの役に立っているのです。
とはいえ、労働にばかり時間を割いていると、時折虚しい気持ちになることも否めません。神でさえ7日目にはお休みされたほどです。
私たちも、息を休める時間は必要ですね。
日本人的「安息日」の取り方
日本ではカレンダー通り休める人と、そうでない人がいます。
属するコミュニティが違えば休日も異なり、家族、パートナー、友人間でなかなか顔を合わせるのが難しいという方もいるでしょうか。
そのことで悩んだり、不安になるという人もいるかもしれませんが、全ての人がこの世でなんらかの創造に携わり、貢献しています。
同時に、自分にとっての大切な人は誰かにとっての仲間であり、その時間を奪うことは簡単にはできないものです。
そこで、よりよい安息の日をつくるため、話し合う時間を持つのはいかがでしょうか。
スマホひとつで簡単に連絡、買い物もできる世の中ではありますが、何かが始まり、達成されるのには私たちひとりひとりの想像力と想い、行動、そして時間が必要です。
焦らずにそのプロセスを、つまり創造を楽しめるといいですよね。
みなさんは誰のいる場所に帰りたいですか?
そのために何か行動していますか?
思い浮かんだ人にぜひ、連絡をとってみてくださいね。
まとめ
聖なる休日は1日にしてならず。
大切な人との時間も、1日にしてならず、ということでしょうか。
会えない人は今もどこかで、今ここにない何かを創造していることと思います。
それを励みに、私たちも前向きに目の前の作業に取りかかれるといいですよね。
そして安息の日には、目一杯愛する人たちと楽しい時間をすごしましょう!
ライター:Sumie☆
スワルメディテーション インターミディエイト修了
Instagram:@mana.by.sumie