はじめまして、アーユルヴェーダアドバイザーのSharyです。
今回はヨガに基づいた『呼吸法』の種類や正しいやり方を紹介します。
ヨガではアーサナ(ポーズ)を取ることで心身を整える以外に、呼吸を使って心身をいい状態に整える方法があります。 それがサンスクリット語では『プラーナーヤーマ(調気法)』と呼ばれるものです。
プラーナ▶︎気
アーヤーマ▶︎コントロール
元気や活気、本気などの元である気を制御してコントロールするという意味をします。
普段、行なっている呼吸は「無意識呼吸」と言われ、体内に酸素を取り込み二酸化炭素を体外へ排出するという、体の中のガス交換を指します。
一方、意識的に行う呼吸法は、体中に生命エネルギーを巡らせることを指します。
また、意識的に呼吸を行うことで体内ではたくさんの筋肉や内臓も動き、嬉しい効果をたくさん得られます。
ダイエット効果や姿勢改善などの嬉しい美容効果も期待できるので、是非みなさんに試していただきたいです♫
呼吸から得られる効果
⚫︎自律神経が整えられる
呼吸を意識的にすることで新しい酸素が体内に取り込み、脳にも酸素が行き渡り、血液の循環が良くなります。 すると、交感神経と副交感神経のバランスが整い、幸せホルモンと言われるセロトニンが分泌されます。その結果、心身ともにリラックス効果を得り、ストレス減少の効果も得ることができます。
⚫︎デトックス効果
新しい空気を体内に取り入れると全身の細胞に酸素が行き渡り、内臓まわりをはじめ全身の血行を循環させる効果があります。 また、老廃物や二酸化炭素が体外に排出されてデトックス効果も発揮します。
⚫︎疲労回復が早くなる
酸素が足りない時はだるさや倦怠感を感じやすくなりませんか?
疲労は過度な運動をした時と同じように乳酸などの疲労物質が体内に溜まります。
体内に取り入れた新しい酸素にはそれらの疲労物質を分解してくれるという働きがあるので、寝ても疲れが取れないときや忙しいときこそ意識的に深呼吸をして欲しいです!
⚫︎インナーマッスルを鍛えられる
呼吸をゆっくり長く繰り返すヨガの呼吸法のときは、「脊柱起立筋」というインナーマッスル(深層筋)が鍛えられます。
インナーマッスルを鍛えることで姿勢が改善し、腰痛や肩こりといった悩みを解消したり、ヨガのポーズが取りやすくなったりします。また、筋肉量が増えることで基礎代謝が上がり、ダイエット効果も得られます。
代表的な呼吸法
⚫︎腹式呼吸
鼻から息を吸ってお腹を膨らませ、お腹がへこむように息を吐き切ります。
【やり方】
?腹部に手のひらを当て、鼻からゆっくりと息を吸い、お腹周りの動きを手の平で感じます。
?鼻から息を吐き、すべて吐き切るまで下腹部の動きを手の平で感じます。
腹式呼吸が慣れてきたら、吐く息の長さを吸う息の長さの2倍ほど時間をかけます。
(例)
吸う呼吸▶︎4のテンポ
吐く呼吸▶︎8のテンポ
●胸式呼吸
鼻から吸って鼻から吐くのは腹式呼吸と同じですが、胸式呼吸は肋骨を広げるように意識して行います。
【やり方】
?楽な姿勢で座り、手の平を脇腹に当て、ゆっくりと鼻から息を吐き切ります。
?鼻から深く息を吸い、肺全体に息を送るようにしながら、肋骨が膨らんでいく動きを感じます。
?鼻から吐きながら、上体の身体の動きを手の平で感じます。
●ウジャイ呼吸
ウジャイ呼吸は胸式呼吸に分類される呼吸法です。アシュタンガヨガというヨガの種類で使われることが多く、「勝利の呼吸」と呼ばれることもあります。
呼吸の際は、喉の奥をしめるようなイメージで『スーッ』という音をならしながら息を吸い、腹部をひっこめ、鼻から息を吐き出します。
※自律神経のバランスを整え身体を温めるとされているほか、血行促進や内臓器官の活性化、集中力アップなどの効果もありますよ!
片鼻呼吸(ナーディーショーダナ)
【やり方】
?右手の親指を右の鼻孔に当てて、薬指を左の鼻孔に当てます。
人差し指と中指は眉間のあたりに置きます。
?親指で右の鼻孔を塞ぎ、左の鼻孔から息を吐き吸って止めます。
?薬指で左の鼻孔を塞ぎ、親指をあけて右の鼻孔から息を吐きます。
? ?と同じように右の鼻孔から息を吸って止めて、左の鼻孔から息を吐きます。
? ?から?の流れを1セットとして、4往復〜5往復行います。
※左の鼻孔からの息は月に関係し、安定と落ち着き。右の鼻孔からの息は太陽に関係し、代謝や活動に関係すると考えられています。
⚫︎シータリー
この呼吸法は口と鼻で行います
【やり方】
?舌をすぼめて丸くし、筒状にします。
筒を通して空気を吸うと冷たい空気が入ってきます。
?冷たい空気を吸い込み、しばらく息を止めます。
その間に冷たい空気が体内の熱を冷ましていくことをイメージします。そうすると体内の熱が冷めて、気持ちが落ち着きます。
??と?を1セットとし、3〜4回行います。
⚫︎カパラバーティ
※ポイントとして、消化不良を起こさないように空腹時に行うようにします。
高血圧や心臓疾患、妊娠中の人は避けてください。
【やり方】
?背筋をしっかりと伸ばして肩や道、お腹の力を抜きます。
?鼻で吸う・吐くを小刻みに繰り返し、吐くときにお腹に力を入れます。
?「フッ!フッ!フッ!」と早いスピードで30〜50回行います。慣れない場合は、過呼吸状態になる可能性がある為、数を調整して行うことがおすすめです。
まとめ
呼吸は日常の中でいつでもどこでも簡単に取り入れられるセルフケアです。
忙しい日々が続くと忘れがちな呼吸を、ほんの少しの時間でも呼吸に意識を向けて、今の自分に集中し、今の状態をスキャンしてみませんか?
吐く息と一緒に悩みや不安、体のだるさなどを体の中から出し、吸う呼吸で新しいエネルギーを体内に取り入れましょう♪
是非、この瞬間から、呼吸に意識を向けてみてください!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ライター:Shary
アーユルヴェーダアドバイザー
Instagram:@s.j_alba