私たちの身の回りには、かまってちゃんやおちゃらけた人、ボーっとした人や主張の激しい人まで、うっかりすると気を取られてしまう濃いキャラクターで溢れています。
そんな人たちに振り回され気疲れしてしまい、本当に大切な人を苦しめてしまうのはなぜでしょう?
誰しも、大切な人を守り、そうでない人の要求やおせっかいにはNOを表明したいものですよね。
複雑な人間関係からくるストレスは、実は私たち自身の内にあるエゴや欲という「闇」に根っこがあります。
その根っこを闇ではなく光に根ざし、自分を大切にする「浄化」。その方法を今回はご紹介します。
「闇(エゴ)」とは?
この世界には、善悪、美醜、強弱、高低、光と影など二元性の法則が働いており、片方があるからもう片方も存在しうるという特徴があります。
例えば、物語の中に敵が登場するのは主人公が活躍するために必要だからです。
大切なものを守ろうと生きている時、そこには光が当たります。誰もが等しく与えられる自然からのサポートで、必要な人やものが与えられるようになります。
しかし、そういう時ほど足を引っ張るような‥重たいエネルギーを向けてくる存在もいます。それが影。そしてその影に怯え自分らしさを奪う闇は、実は他人ではなく自分の中にあるものです。
もしわたしたちが自分を主役として生き始めたとき、必ず影、闇と出くわします。
ある意味、順調に自分の物語を進めている証でもありますから、怖がらなくても大丈夫です。
闇(エゴ)の対処法は?
心配するふりをしてあなたの成長を止める人、嫉妬してあなたにマウントをとり進化を妨害する人など、一見優しそうで強く見える人というのも影の側面です。
そういう人と出くわした時、ついつい「嫌われたくない」「恥をかきたくない」「居場所を失いたくない」「お金に困りたくない」など、あらゆる欲望や不安に負けそうになるのが人の性。
しかしこの弱さこそ、私たちの闇の正体。
「エゴ」と呼ばれるものです。
お話しした通り、闇は光の対局ですから人生にはつきものです。それに臆病になるということは、自分の可能性を制限することでもあります。
不安な気持ちを飛び越え、あるがままの自分を表現していくと、壁を超えた先で驚くほど楽なステージが待っているのも事実。
かと言って、エゴをどうにかしようと無理したり、自分を変えようとする必要はありません。
また、他人を変えようとするのも無駄ですから、そこにエネルギーを費やすのもやめましょう。
必要なのは、自分の内にある不安や恐れ、ネガティブな思考を浄化して、平穏を創り出すことです。
浄化をはじめよう!
闇に覆われているとき、わたしたちの視界はとても狭くなります。いいアイデアも思いつきませんし、チャンスを掴むにも視界が霞んでいては何も見えません。
そんなとき必要なのが、意識の「浄化」。闇に向いていた意識を光の方に向けていき、視界を広げます。
その方法を3つご紹介します。
[方法1]出しやすい体を作る
ストレスを抱えていると食べるものが偏ったり、胃腸の調子が悪くなりがちです。放っておくと肌や髪、爪など、目に見えるところに異変が出てきます。意識的にデトックスを行い、良いエネルギーを循環させましょう。
これからはじめるという方は、アーユルヴェーダがおすすめです。アグニ(消化・吸収・排泄)を強くする豊富な知恵を実践することで、穏やかに変化するからだを味わうことができます。
他にも、白湯を飲む、お風呂で温まる、運動、睡眠も大切です。まずは何か一つだけ、不要なものが流れていくイメージで集中的に継続しましょう。
[方法2]瞬間に集中して心を浄化する
心の浄化で大切なことは、いつどこにいても意識を今ここに戻せるようになること。
感情に振り回されやすい人は「私」と「心」が重なっており、外的なものに流されやすくとても疲れます。
しかし本来の「私」とは、感情をただ「見ている存在」。
この見ている存在がいるからこそ、私たちは感情を知ることができます。
もし心が落ち着かない時は、空に浮かぶ雲のように感情を眺めましょう。
執着せず、流れるままにしておきます。
可能であれば、瞑想や座禅、マインドフルネスで集中する訓練を習慣にしたいですね
難しい方は、そのとき自分がしていることに全力で集中したり、深呼吸を数回することでも心を浄化できます。
方法3)断捨離で思考を浄化する
私たちが持つ「こだわり」や「自分の考え」は、実は家に現れます。
ご自身の家を思い浮かべてみてください。
玄関、トイレ、押入れの中、床の上、水回りなど。どんな状態でしょう?
とりあえず押し入れに物を押し込んでおく、なんてこともよくあることですが…
それが自分の思考の癖を表していますから、思考の浄化には断捨離がピッタリ。
使わないものや埃っぽいものは邪念(見てくれー!というオーラ)を飛ばして家の中を暗くしますから、潔く捨てましょう。
物と向き合うと、意識が整理されてオーラや運気もかわります。思わぬ出会いがやってきたり、仕事でチャンスを掴むなど、好転を迎えることも。
※開運マスター桜庭露樹さんの著書『全捨離したら人生全てが好転する話』(フォレスト出版,2021)がおすすめです。
積極的に体を動かし、物を手放し、現実を動かしていきましょう。
よい習慣が自分を楽にする
体、心、部屋。
3つの浄化はどこから始めても大丈夫です。取りかかりやすいところからはじめましょう。
また、浄化は一回ぽっきり、たまにやるというより、毎日の習慣にすることが大切です。
なぜなら、私たちは朝起きてから寝るまで、さらには寝ている間も思考し続ける人間だからです。
小さなネガティブ思考も放っておくとだんだん膨らみ、今の自分を蝕みます。
どうでもいいことに気を取られ、うっかり自分や目の前の人を傷つけてしまわないように‥。
自分にぴったりの浄化習慣を取り入れてみてください。
その他の浄化法
他にもさまざまな方法があります。
・悪魔、色魔、閻魔など、私たちを惑わす魔を払う「魔除け」
・不浄を取り除く「お祓い」
・悪縁を断ち切る「縁切り」
・掃除、片付け、水回りの拭きあげ etc…
全てに共通するのは、穢れ、不浄を流し、空いたスペースに新たな豊かさをもたらすこと。
浄化を続けて、たったひとりの特別な自分を全力で大切にしましょう。
さいごに
闇(エゴ)は、前進する私たちをしつこく追いかけてくる粘着質な存在です。
同時に、エゴの望みを叶えると束の間の快楽を感じられますが、その喜びは一瞬。かつ、そこには中毒性もあります。
みなさんも経験があると思いますが、焼肉を食べてもショッピングをしても、その喜びは束の間。
エゴによる快楽は持続的な幸福をもたらしません。
みなさんにとって本当に大切なことは、一瞬の喜びでしょうか。
それとも、周りに流されず今ここに集中し、あるがままの自分を生きることでしょうか。
「この世で一番幸せなことは 自分らしい生き方を知ることだ」
ーミシェル・ド・モンテーニュ(フランス哲学者)
私たちはいつもエゴと隣り合わせで生きています。
それも瞬間瞬間に集中していれば、何が闇で何がそうでないのかを見極めるまでもなく、あるがままの自分を発揮していけます。
ただただ自分の可能性を信じ、進みたい方向に突き進んでいきましょう。
そこに大切な人を守るエネルギーも必ずついてきますよ(^^)
ライター:Sumie☆
スワルメディテーション インターミディエイト修了
Instagram:@mana.by.sumie