みなさんはスピリチュアルの語源をご存知ですか?
Spiritualはラテン語の『Spiritus』(スピリトゥス)を語源とし、霊性、魂、呼吸、息、生命など、私たちを生かす見えないエネルギーを意味しています。
ほんの数年前なら、怪しい宗教?と思われがちだったスピリチュアル。現在はアメリカを始め日本でも、宗教によらないスピリチュアル「SBNR」によって精神の豊かさを求めようとする動きが広がっています。
今回はその特徴や実践についてご紹介します。
SBNRとは?
SBNRとは「Spiritual But not Religious」の略。
直訳すると「スピリチュアルだが宗教的ではない」と言う意味で、日本では「無宗教型スピリチュアル」と呼ばれています。
これは2020年にアメリカのスヴェン・アーランドソン氏が書籍『Spiritual But Not Religious』で発表したもので、個人の霊的、精神的成長のためには組織的、形式的な宗教を第一としない、というのがその主張です。
つまりSBNRは、自由で個人的な内省や体験から得られるスピリチュアリティによって「精神的な豊かさ」あるいは「霊性の向上」を目指していこうとする試み。
この概念がいま日本でも広がりをみせています。
新たな自分探しの時代?
「自分探し」が流行した1990年代以降。時代はバブル崩壊、そして就職氷河期と重なりました。定職に就けず引きこもりになったり、生活に困難を抱える若者が目立ち、自分とは?という哲学的な答えを外に求めた時代でもあります。インドやタイへ自分探しの旅をする人がいたことを覚えている方もいるでしょうか。
そして今、令和の自分探しは外ではなく内に向かうという点が特徴のようです。
コロナ禍で否応ない環境変化を経験し、行動の制限もあったことから、意識が自然と内に向き、自らの気づきによって未来を変えていこうする動きが目立ちます。
その動きは特に、ヨガや瞑想、タロット占い、星読み、神社仏閣へのお参りという形にあらわれいます。このような自己と向き合う活動はそれ自体が霊性の成長を促すもの。
無宗教型スピリチュアルは、混迷の時代を生きる私たちの、救いを求める行動と合致するものがありそうです。
日本はもともとSBNRマインド?
2013年の調査で「宗教を信じるか?」という問いに「7割がいいえ」と回答(統計数理研究所の国民性調査)。2018年の調査では「信仰している宗教はない」が 62%という結果が出ています(NHK放送文化研究所「ISSP国際比較調査」2019年)。
無宗教の人が多数を占める日本ですが、生活の随所には見えないものとのつながり、スピリチュアリティを感じる行為が溢れています。
例えば、お寺や神社へのお参り、神棚、食事の際の「いただきます、ごちそうさま」は、見えないもの、森羅万象、八百万の神を崇める日本の風習です。
特に日本の「禅(zen)」は外国人からも注目を浴びています。神社での写経や、精進料理が食べられる宿泊体験、お寺で瞑想ができるツアーが人気を呼んでいるそうです。
日本人の習慣、感覚は海外のSBNR層から注目されており、今後国内でもこの分野の開発が進んでいくと期待されています。
SBNRの実践
霊性を高め、心の豊かさを得る、その方法とは?
身近なものを4つご紹介します。
1.自然に触れる・お参りする
汚れた空気の中で暮らしていると呼吸が浅くなりがちです。草木や生き物に触れたり、山や川、海に繰り出したり。神社仏閣にお参りすることで心身のストレスバイブレーションを浄化することができます。自然の助けで精神的豊かさに気づきやすい状態になれるでしょう。
2.ヨガをする
心を鎮め、ととのえるヨガ。
yogaとはサンスクリット語で「つながり」を意味します。2〜5世紀頃にインドの哲学者パタンジャリがまとめた教科書「ヨーガ・スートラ」には、八支則という悟りに向かう8段階がまとめられています。ヨガを始める方はぜひこのスートラを勉強してみるのもおすすめ。一回読んだだけで日常に落とし込めるものではありませんが、それ故にのめり込むことができる深い哲学です。
3.瞑想をする
自分とつながる、といえば瞑想。
その方法は実に豊富で、500種類以上あるとされています。いまはオンライン上で様々な誘導瞑想が公開されていますが、オフラインで瞑想コーチに誘導してもらうと全く違う空気感、感覚を得られるでしょう。複数人と瞑想を共にすることでより一層「つながり」を感じやすくもなります。
4.家をパワースポットにする
外で戦う戦士にとって、家は唯一の安全基地。
部屋が汚れていると、休まるものも休まらないものです。不要なものは定期的に断捨離し、お気に入りのもので空間をつくりましょう
ストレスバイブレーションをお家が浄化してくれます。
ご紹介した他にも、菜食主義やお遍路、マインドフルネスなど、自然とつながり、高次の自分とつながる方法はたくさんあります。ご自身に合うオリジナルのルーティンをつくってみるのもいいですね!
実践のポイント
当然のことながらSBNRには批判的な意見もあります。
イエズス会の司祭ジェームズ・マーティンは「宗教なきスピリチュアリティは、共同体の知恵から分離された、ひとりよがりな自己満足となるだろう」と述べています。また宗教をもってスピリチュアリティを向上する場合、禁欲、献身、謙虚さの育成が欠かせないとされています。
SBNRではどうでしょうか?
ヨガや瞑想においては、サマーディ(静かに澄んだ知性)に至るには今ここに集中し、鍛錬することが求められるとヨーガスートラに書かれています。他にも、写経には写経の、お遍路にはお遍路のマナーやルールも存在します。
一定の型を鍛錬するのも、スピリチュアルには欠かせない要素です。その継続の中で心の平穏や変化を見つけられるのは、宗教と似ているところがあるでしょう。
霊性について深い学びができる「シルバーバーチの霊訓」にも、下記のように書かれています。
『宗教家とか信心深い人は霊的に程度が高いという考えが、人間を永い間迷わせてきたようです。実際は必ずしもそうとは言えないのです。ある宗教の熱心な信者になったからといって、それだけで霊的に向上するわけではありません。大切なのは日常生活です。』
ーシルバーバーチの霊訓(一),ドゥーリー・アン編,近藤千雄訳
霊性向上の機会は日常にあり。
継続的なスピリチュアル活動が、心の静けさ、豊かさに気づきやすくなるポイントと言えそうです。
まとめ
体は運動、栄養、休養で自然と成長しますが、スピリチュアリティは意識的に向き合わなければ成長しないと言われています。そしてそれを可能にするのがヨガや瞑想など、自己と向き合うスピリチュアルな習慣、SBNR。
世界の変化、騒々しい日常を前にすれば、だれでも不安や迷いに襲われるものですよね。
しかしそんなときこそ、スピリチュアルは俯瞰で世界や自分を見ることを可能にします。いつもと違う景色からは、普段見えなかった喜び、感謝も見えてきそうですね。
さいごに‥ルカスではみなさんのスピリチュアル活動(スピ活)に寄り添う品々を多く揃えております。
瞑想用のビジョンストーン、ヨガ前に空間浄化するセージや、浄化スプレー。
お家を聖域にするプリズムストーンやサシェ、ディフューザーなどなど。
お気に入りの一点が必ず見つかるはずです。
今後もルカスから愛のバイブレーションをお届けして参ります♡
ライター:Sumie☆
スワルメディテーション インターミディエイト修了
Instagram:@mana.by.sumie